2013年2月23日土曜日

帰国前夜におもうこと


加藤です。
なんだか佐々木君の投稿を見ていたら、私も日本帰って気が変わる前に記録を残してみたくなりました。


ガーナで一番驚いたことはなんですか。


何度この質問をされただろう。
多分10回は聞かれたと思います。日本人にもガーナ人にも。

毎回なるべく違うことを言おうと思ってたら、
やっぱりこんなに驚くことあったんだなあって自分でもしみじみしました。


最初に驚いたことは頭の上に物を載せてる人の多さだけど、
ガーナにいるうちに驚くことはもっと別のものに変わりました。

一番を決めるのは難しいけれど、
日本の海外支援の現状と、
ガーナの病院の様子とが、
二大びっくりだったかもしれません。


海外支援の基本は「途絶えさせないこと」。
ownershipとcountershipのバランス。
忘れたくない言葉。



そして、一番嬉しかったことは、なんといっても人との出会いです。


決してモテキが到来したことではありません。
(詳しくは直接聞いて下さい…笑)


まったくもって優秀なんかじゃない私ですが、
派遣学生という肩書で外国に出していただいたことで
色んな方々が私達に大きな期待を寄せてくださいました。

あたたかいお言葉のひとつひとつが大きく響いて、
今回の研究期間の意義、
医学部に通って医師を目指す意味、
どういう医師になるべきなのか、
幾度となく考えさせられました。

高史先生、光子先生、井戸先生、志村さん、
大使、政務官、大使館職員、野口研の教員、RA、JICA職員、日本人会会員、
ありとあらゆる出会った方々に多くの刺激をもらいました。
いろんな生き方があることを教えてもらいました。


いままで自分が期待されることなんて少なかったし、
自分がそんな人間だと思うこともできなかったけれど、
皆さんから頑張ってねと言われるのがこんなに嬉しいとは知りませんでした。
これから頑張らなきゃと身が引き締まります。
自分が期待に値する人間じゃないと思うより前に、
値するような人間になる努力をしなきゃいけない。



書き始めてはみたものの、
まだまだ自分の中でこみ上げる思いを言葉にするのが難しいです。


ガーナに来れてほんとによかった!!
っていうことだけが帰国前夜の今の気持ちを表すのにぴったりの言葉です。


残りのもやもやはポスターができてから、
ゆっくりと紐解いていこうかと思います。


i will miss you so much, Ghana!



ガーナにまた戻ってくるために、ガーナの水を飲むべきなのかな。
けど水道水は怖いし、どのみち断水してるし、
packed waterあたりにしておこうかな。


アクロポンの村で出会った家族

アクロポンの小学校

アノマボビーチにて


帰国1日前

 切実に帰国日を延長したいです。最後の晩です。なごりおしい・・・というより、もういろいろ終わってません!研究、荷造り、片つけ、お土産…。そして、最後の最後に1日以上の断水で非常に困っています。服―!!それとネットも!
あと、1日あれば全然データの量が変わってくるとおもうと延ばしたいのですが、そうすると太田先生と入れ違いになってしまうので、できません!とりあえず明日でまとめます!
  
 去年ガーナにきた先輩が「本当にガーナが好き!」といっていて、もちろんガーナはたのしいんだけど、そこまでいうのが不思議でした。こっちにきてからも途中までは。
 でも、いまなら絶対また来たいな、って思います。永住してガーナに骨を埋めろ、といわれたらそれはいやだけど()
 研究の面からいえば、ぼくのテーマは蚊の疫学なので、また雨期にきて乾季と比較してみたい、とか。要領は得たので、2週ちょっと、3週もあれば十分できると思います。とかいうと、鈴木先生に「じゃあ、夏休みにでも・・・」とかいわれてしまうのですが。あと、「プロセメの単位をださなければもう1年ガーナにいる」とか「MD.PhDコースで帰省中からガーナに派遣されれば3年滞在できる」とか先生の恐ろしい計画を小耳にはさみました()
 あと、なごりおしいとすれば、もちろん研究もだけど、こっちにいるひとたちと会いたいっていうのと、もっと遊びに行きたい場所があったっていうこと。拠点の日本人の先生方なら、まだなんかの折にきっと会うと思うのですが、志村さんとかこっちでお世話になった商社や大使館の方とはなかなか会えない気がするし、ガーナ人のリサーチアシスタント、ましてやドライバーのアンソニーなんか、自分からガーナに会いに来ない限り、もう会えないだろうとおもうとさみしいですね。
  あと、ビーチで泳ぐとか教会とか、国境付近にある国立公園、ガーナ人の家(調査ではなく!)とかとかいきそこねたところも。
 でも、きっと将来、研究室とか医局で「このなかから、誰か一人2カ月ガーナに派遣しなきゃいけないんだけど、誰かいくひといる?」ときかれたら迷わずいけるし、ほかのアフリカの国でもいこうと思えるし、もしエアポートレジデンシャルエリアに住めるなら2年くらいならいけます() 完全にガーナの思うつぼですね。
 あとは、この生活。時間きっちりに動かなくてもいい、失敗してもみんなおおらか、それなら明日やればいい、っていうのは日本にはなくて、それはそれで「日本人」としては気が抜けてしまうところもあるけれど、気持ちがいいです。
それと、はじめて家をでて、生活したこと。ルームシェアではないけれど、共同生活できたこと。女2人男1人なので、はじめっから村八分にされることも全然ありえたけれど、いっしょに生活できて、すごく楽しかった。ウイルス2人を含めても、こんなことは絶対にもうないなって思うと、ちょっとさみしいです。ルームシェア(鈴木先生風にいうと「同棲」)を今後しない限り、間違っても、今日の献立とかをいっしょに考えることはないでしょう()
 でも、やっぱり日本に帰りたくもあって、それはいろんなひとに会いたいのと、うちの犬に会いたいのと、バドミントンの練習をしたいのと、大変だけどもっとハードワーキングできる環境にいきたいっていうのが大きいです。意外と、ご飯に関してはそこまで…で、日本食を食べるともちろんおいしいなーって思うけれど、ないならないでガーナ食でも生きていけます。

バタバタしているので、ぼくのガーナからの更新はこれが最後になると思います。日本に帰ってからはしばらく忙しいと思うので、気持ちのさめないうちに、と思って書きました。
生き物ネタはまだ残っているので、日本に帰ってからの方が調べ物もデータ処理も早いので、帰国後に追加するかもしれません。

2013年2月10日日曜日

ガーナ食

 加藤さんに「趣味に走っている」といわれたので今回はちょっと趣を変えて、ガーナ食を紹介します。池乗さんっぽいテーマ() でも、本来このブログってそういうかんじのものなのかも。来年のひとを考えると生活面のこととか書いとくとよさそうな気がする。
 まずは主食系から。フーフー。
 
ちなみにむこうにうつっているのはさわこさま(笑)
たしかキャッサバ(ヤムだったかも?)とプランテーンをゆでて混ぜてつぶしたもの。もちみたい…といわれるけれど、もちほどなめらかではなくて、ぼくとしてはニョッキみたいな食感だと思う。ヤギとか何かの肉がはいった辛いスープのライトスープか、落花生でできたすこしマイルドなグランナッツスープといっしょに食べる。ライトスープははじめはおいしいと思っていたけれど、鈴木先生によると「ちょっと獣臭い」。グランナッツスープははじめは食べやすいけれど、ちょっとくどいと思う。フーフーはかなりお腹にたまる。写真のはフーフー・ライトスープ。同じようなスープに合わせるものに、オモトっていうコメからつくったおはぎみたいなものがある。
 次はバンクー。ちょっと原料が違った気もするけれど、フーフーをちょっと発酵させたようなものだとぼくは解釈しています。発酵させているので、少し酸っぱくて、こっちの日本人の間では「フーフーよりも飽きなくて食べやすい」そう。バンクーと食べるのは、オクロスープというオクラのスープ。これは辛いけれど、日本人には食べやすいと思う。このスープの組み合わせは「フーフーとオクロスープでもいいじゃん!」って思うけれど、ガーナ人からするとそれはありえない組み合わせらしい…。光子先生曰く「ラーメンのスープにうどんをいれる外国人と同じ」。納得。あとはスープじゃなくてバンクー・フィッシュ・ペペ(ペッパー、トウガラシのこと)っていう辛い冷製トマトソースと魚といっしょに食べることもあって、意外とおいしい。学食のがこれ。


で、ケープコーストという観光地で食べたちょっといいのがこれ。魚もよくわからないやつじゃなくて、ティラピアというこっちの高級魚。


 フーフーもバンクーも別にスプーンできってスープとあえて食べてもいいのだけれど、本来は右手(!)だけを使って食べるもの。最初は抵抗があったけれど、志村さんのお友達のマンゴー農園で働いていた工事現場のひとたちの昼ごはんを分けてもらったときに手で食べたら、こっちのほうがおいしいと発見しました() このとき食べたバンクー・オクロ。洗面器みたいな容器!


 
 伝統的なガーナ料理ではないけれど、すごく食べやすくてフーフーとかが口に合わない人でも大丈夫なのが、ジョロフライスとフライドライス。ジョロフはトマトと香辛料のピラフみたいなもの。フライドライスは野菜のはいったチャーハン。日本人ならとりあえずこれがあればガーナで生きていけると思う。学食の定番です。

フライドライス/パラバソース/フライドプランテーン/ケンケ

ジョロフライス/フライドプランテーン/チキン?

 ほかにレッドレッドっていう豆の煮込みみたいなのとか、ワチェっていう辛いお赤飯みたいのがあるけれど、ぼくは豆が嫌いなので知りません!
 あとは主食とはいわないけれど、お腹にたまる軽食とか付け合わせとして、焼きプランテーンとかフライドプランテーン。ぁ、ちなみにプランテーンというのは主食用のバナナ。焼きプランテーンは干し芋みたいな味。フライドプランテーンはさっきの学食の写真みたいによく付け合わせとしてでたり、レッドレッドに合わせる主食としてでてくることが多い。焼くほうは未熟なプランテーンだけど、フライドにするのは熟してちょっと甘くなったもの。焼きプランテーンはよく道ばたでおばちゃんがやってて、古紙につつんでくれて、本当に焼き芋みたいなかんじ。


 
 それと朝食!


 
朝食専用なのかどうかはわからないけれど、朝食として食べられることが多いのが、ポリッジとかコーコーとか呼ばれる粥みたいな泥みたいなもの。トウモロコシとか大豆とかコメとかなんかしらの穀物をきなこみたいに粉末にしてものに、お湯を加えてドロっとさせて食べるもの。離乳食にも使うらしい。それにコーセーというおかず。コーセーは豆を粉末にして塩味をつけてあげたもので、おからっぽいさつまあげみたいな食感で、どこか日本の郷土料理だといわれたら脂っこいこと以外は信じられるかんじ。野菜がはいっていることもある。だいたいポリッジとコーセーはおなじお店で売ってる。そこのお店で売ってて、もうひとつおいしいのがあげドーナツ…みたいなやつ。もっちりしてホットケーキミックスみたいにほんのり甘くておいしい。



だいたい経験したのは、こんなかんじ。別にまずくはないし、ちょっと食べる分にはおいしいんだけど、味が濃かったり、なんでも辛かったり、油っぽかったり、毎日ずーっとは厳しいかな…って。味つけもだいたいおんなじようなかんじだし。だから、さっきのあげドーナツみたいに、薄味でおいしいものに出会うと感動します()

2013年2月9日土曜日

ガーナはつらいよ

こんにちはーー(^-^)加藤です。
この一週間はウイルス組のおかげで毎日腹筋が痛いです。
くぎみーとけーしくんがここまで面白い人達だとは知らなくて
今までの4年間を損していました。


最近のブログの方向性が他の二人の趣味に傾きつつあるのですが、
最も常識人かもしれない私だけは
普通のガーナ紀行を著そうと思います( ̄^ ̄)ゞ


というわけで実験のお話。

あまりに実験が進まない私は一月中から後輩用のリーフレット作成に勤しんでおりました。
その中に
「停電や断水はあるものの実験に支障を来す程ではなくサバイバル気分です(笑)」
というようなことを書いておりました。


・・・・・・。


めっちゃ支障来たしてます・・・。



先日サッカーアフリカンカップのセミファイナル・ガーナ戦で
留学生寮が異常な熱気に包まれている中、
停電でテレビが観れなくなる度、
oh~~~~~!!
というスクリームが響き渡っていました。

めっちゃ盛り上がってんねー!
なーんてめいちゃんと暢気に話しているとき、
私はその停電が意味することに全く気付いてはいませんでした。

寮と野口研は歩いて10分。

その日、大事な実験が謎の失敗に終わり、
ボロボロのメンタルを何とかしながら
私はPCRをかけて野口研を後にしたのでした。


そう。
翌朝、よし!泳動かけるぜ!といきごんで実験室へ行くと、
32サイクル中の5サイクルでPCRは止まっていました…。
室温になっちゃってるし、
もう朝から凹みまくり。


私が実験をしている建物は野口研本館とは少し離れていて、
しょっちゅう水が来ません。

水が出ないときはビーカーも洗えないし、
製氷機も使えないし、蒸留水も作れないし、ほんと面倒です。
氷を野口研まで取りに行きながら水汲み少女の気分です。


そして今日もプレートリーダーというマシンが謎の故障を起こしてお亡くなりになりました。
この間の停電が原因ではないかと疑っています。。
なくてもできる実験ですが、
吸光度はかりたかったなあーとは思っちゃいますよねえ(´Д` )


あと厄介なのは研究室が早く閉まっちゃうことです。
みんな朝はそこそこ早いみたいですが、
あと2時間あれば終わるのに17時頃だと帰らざるを得ません。
今まであんまり実験してなかったので困らなかったけど
切羽詰まってきた今、日本との環境の違いを痛感しています。



ここまでガーナの愚痴みたいに聞こえちゃったかもしれませんが、
全てが新鮮で面白いんですよ!!!


今日の故障では、仲間と笑っちゃいました。
水が出なくて、出たと思ったら土色だったりする時も笑っちゃいます。

こんなことで悩むなんて信じられます???


とにかくガーナにいると気が長くなります!

あと2週間なんて淋しいけど、
思いっきりガーナライフ満喫してきます!!!


また普通のガーナ紀行書くので待っててくださいねー(^O^)/

2013年2月5日火曜日

Cokking with Ghanian girl♪


ご無沙汰しています。池乗です^^
ガーナでの研究生活もあと3週間を切ったと思うとさびしいです。

この前の日曜日、寮のガーナ人の女の子にガーナ料理を教えてもらいました^^
レシピ覚書き↓

トマトソース&ライス



材料
玉ねぎ       1個
赤とうがらし(ペペ) 3個
にんにく      2
ピーマン      1
トマト       8
トマトペースト   1/2缶
オイルサーディン  1缶
ソーセージ     一袋(9本くらい)
油         大匙3~4杯くらい
マギー(エビ)    1
カレー粉      少々
塩         少々

(ごはん:油・玉ねぎ・タイ米)

.フライパンに油おおさじ3-4杯を入れ、強火で加熱。
2.ニンニクはスライス、玉ねぎはみじんぎり、トウガラシは輪切りにしておく。
 (この時使う玉ねぎは1/6程度。残りはスライスにして後で加えます。
3.油が十分温まったら(野菜を入れてじゅっというくらい)、にんにく、玉ねぎ、トウガラシを入れ、炒める。
4.トマトを輪切り、ピーマンを細切り、ソーセージを輪切り、残りの玉ねぎをスライスにしておく。
5.玉ねぎが透き通ってきたら、トマト・トマト缶、オイルサーディン、マギーを加え、かきまぜながらさらに熱する。(オイルサーデンは汁ごと、かきまぜてよく崩す。
6.ピーマン、ソーセージ、残りの玉ねぎを加える。
7.カレー粉、塩で味を調える。

ごはん
1.炊飯器のお釜に油を入れて熱する。
2.玉ねぎのみじん切りを加える。
3.お米、水を加えて炊く。

日本でも作れそうですよね^^是非おためしください♪
あと私の新作↓ここ数日ヤムイモにはまってます
(ヤムドーナッツ)








2013年2月3日日曜日

ガーナ鳥類記

 2つ目です。
いつも植物のことばかりなので、今回は鳥にしようと思います。そういえば、今度のガーナニュースレターに、志村さんがぼくの記事を「植物記」と表現されていて、ファーブル的なかんじでちょっとうれしかったので、こっちも「~~記」ってします。
なんだかぼくは植物屋さんだと思われていることが多い気がするけれど、そんなことはなくて、小さいころからの変遷を考えると恐竜→動物・昆虫→植物→医学っていうかんじ。ただ小学生のころにバードウォッチングはしたけれど、植物に比べたら鳥はちょっと弱い、あまりわからない分野なのはたしかなのでちょっと勉強しました。
ガーナ、特にAccraにいると哺乳類は家畜ばかりだし、昆虫は種類多すぎて分類しきれないし、鳥が一番適度ですね!両生類はなかなか乾季でであえないので、実はいまは爬虫類を探しています。野口研の敷地内でもコブラとかマンバがいたり、アオムチヘビとかニシキヘビの類もいるみたいなので。ちょっと郊外の湿った地域だとワニとかアフリカニシキヘビもいないわけではないらしいです。



ワライバト
ハト目 ハト科
Streptopelia senegalensis
Laughing Dove
こっちでそのへんによくいるハトです。かなり小さくて一瞬ハトなのか迷いますが、キジバトみたいなきれいな模様をしています。くすんだ金属っぽいピンクって印象。サハラ以南のサバンナとか市街地にいるみたいなので、アフリカに来ないとみれないハトなんですねー。逆に熱帯雨林にはあまりいないようです。それにしても、なんで「ワライ」バト、Laughing Doveなんだろう。そんな変な鳴き方してたっけ。



キバシトビor ニシトビ
ワシタカ目 ワシタカ科
Milvus spp.

種類の鑑別点がくちばしの先に黒い色がはいるかどうかなので、全然わからないです…。ニシトビはくちばしの先が黒くなるもので、日本でよくみるものと同じようなんですが、キバシトビはくちばし全体が黄色くてサハラ以南に生息する種類みたいです。アフリカではニシトビはユーラシアから渡ってくるというポイントもあるみたいなのですが、アフリカにいる時期が10月から4月…。なにも参考にならない。上空をみるとよく数羽が旋回しています。ときどき低いところを飛んでいるのもみることがあって、普通にいる種類です。




ムナジロガラス
スズメ目 カラス科
Corvus albus
Pied Crow

カラスといってもだいぶん印象が違うと思います。まず胸、人間でいえばちょうどタンクトップを着るような部分だけ白い。そして少し小柄できゃしゃな印象。くちばしも細め。それといろんな鳴き方をしています。でも、そこらじゅうにいてゴミあさったりしているあたりはおなじ。動物行動学の祖、コンラート・ローレンツが自宅で飼っていた種類はたしかこれ?でも、ムナジロガラスはサハラ以南に分布ってあるから種類はちがうのかも。「ソロモンの指環」のなかでカラスの社会についてよく観察されていた面白かった記憶があります。これくらいきれいならペットにもなりうるのかな。



チュウサギ
ペリカン目 サギ科
Egretta intermedia
Yellowbilled Egret

大学構内にうようよいます。特に草刈りをしたあとのところで虫を食べにきているのをよくみます。加藤さんが大好きで、この鳥の置物(道ばたでなぜか売っている)を買って帰るといっています。日本にいるのと同じ種類だと思います。小さめのサギでくちばしが黄色、脚が黒です。ただ群れているなかにちょっと色が違うのがいたことがあったので、別の種類もいるのかもしれません。




セイキムクドリ?
スズメ目 ムクドリ科
Lamprotornis chalybaeus
Greater Blue-eared Glossy Starling
警戒心が強くてなかなか近くで観察させてくれないので、ちょっと自信がありません。アフリカにいるムクドリの仲間は金属光沢をもっている種類が多いそうですが、最初このきれいな青い金属色の鳥をみたときなにかわかりませんでした。よくみかけるというほどはいませんが、休みの日の野口研とか人気の少ないようなところでみかけることが多い気がします。生息域と顔が黒いっていうことでセイキムクドリだと考えたけれど、目が黄色という特徴もあるからそれが確認できれば完璧なんだけどなー。サハラ以南の乾燥した疎林にすむようなので条件はあってると思います。



ホロホロチョウ
キジ目 ホロホロチョウ科
Numida meleagris
Helmeted Guinea Fowl
大学構内でニワトリみたいに飼っているひとがいるのか、ときどき数羽の群れでうろうろしているのをみかけます。アフリカ原産で、「Guinea Fowl」というだけあってギニア湾周辺で家畜化されたので、ガーナはこの家禽のふるさとのようなものなのですが、ここにいるのが本当に原種に近いものなのかわかりません。見た目もそうですが、鳴き方が独特です。




ハイイロコサイチョウ オス
サイチョウ目 サイチョウ科
Tockus nasutus
African Grey Hornbil
大学構内でみかけました。あとは泉山さんのマンゴー農園でもこの種類かはわからないけど、サイチョウが飛んでいた。頭が大きくて、飛んでいるとやっぱり飛び方が違ってなんとなく気づきます。小型なのでサバンナ型の昆虫食のタイプなのかな。なかなか近くで撮れなくて写真はいまいちだけど、意外とちゃんと鑑別できました。よくみるとくちばしの上にサイチョウに特徴的なカスク(角みたいなもの)が写っています。アフリカならもっとサイチョウの仲間はいるはずなので、もっと探してみたい。



ズキンハゲワシ
ワシタカ目 ワシタカ科
Necrosyrtes monachus
Hooded Vulture
かなり小型な印象。だけど、ちゃんとハゲワシ。ときどき野口研の屋根とか寮にとまっているのをみかける。頭の皮膚がピンク色らしいけれど、観察とか写真からじゃ全然わからないので、若干分類に不安が…。種名の由来の「ズキン」も後頭部に白い短い羽毛が生えているかららしいけれど…わからない。でも、いかにもアフリカにきました!というかんじでうれしい。

まだもうちょっといるけれど、種類がわからなかったり写真がなかったりするので、また今度。

ガーナ植物記 カカオ

 ウイルスの2人が一昨日の夜にこっちに到着して、昨日から同じ寮にやってきましたー。久しぶりの同級生(男!!)。うれしいです(笑)

 ここ最近ネット環境が悪くて、というかネットのみならず断水1回、停電3回?くらいで記事だけたまって全然blogを更新できてませんでしたー。
ということでできたら今日は2つアップしようかと思ってます。

 こっちにきてからガーナ人にときどき「日本人はガーナを知っているのか?」ってきかれます。すごく勝手な印象ですが、ガーナって日本人で全く知らないひとはほとんどいなくて、アフリカだと5本指にははいるくらい日本人にとって親しみのある国なんじゃないかと思っています。その功労者としてはなによりも「ガーナチョコ」じゃないでしょうか。たぶん日本人のガーナの90%くらいがチョコで、残りがサッカーとかコフィ・アナン国連事務総長ってイメージ。でも、ガーナ人は日本のチョコに「Ghana」なんてでかでかと書いてあることなんて全然しらなくて、彼らはとてもびっくりします。
 さて、そういうことで今回はカカオです。英語だと「コーコー」と発音するので、最初ココヤシのことかと思いました。まずはカカオって植物自体の写真を。カカオ自体はアオギリ科の植物で、実がなっていなければ対して目立つ木ではないですね。

 これは正月に遊びに行ったアブリ植物園に生えていたカカオ。


 幹から直接実がなるので、普通の植物とはちょっと違った印象。実が落ちていないかさがしまわったけれど、見つからず…。

次はマンポンにつれていってもらった帰りに寄ろうとした、テテクワシのとこ。入口に金を払わないといけないというウソをつくガーナ人がいたため、入口付近のカカオだけみて撤収。本当はガーナで最初のカカオの木があるらしい…。
このときは花がよくみえました。なんだかピンボケですね…。


 
こんな地味な小さな花だから受粉はどうするのかと思ったら、自然ではユスリカが媒介するみたいです。だからこんな花なんですね。
そういうわけでなかなかカカオの実、カカオポッドと出合えずにいたら志村さんから頂きました!!


 
拠点のdriverのアンソニーに割ってもらうと中はこんなかんじ。


 
チョコレートになるのはこの種。種のまわりにみえる白い果肉はあまくて食べれられるとは知っていたのですが…んー、甘いけど期待していたほど特においしいってものじゃない。なんだか種にベタベタくっついてるし味もただ甘いだけで食べる部分が多いわけでもないし。
Wikipediaで調べると、カカオの種、カカオ豆をチョコレートとかに使うためには、まわりの果肉といっしょに1週間発酵させてから、よく洗って乾燥させるらしい。なんか発酵させないと豆の味がかなり落ちるらしいです。そして、アメリカ大陸だと木箱にいれるらしいけれど、西アフリカだとバナナとかプランテーンの葉っぱにつつむらしい。ここはガーナなんだからプランテーンの葉っぱで包むしかない!と思い、そのへんに生えているのを1枚拝借してきました。これで包みます。もし部屋になんかドロドロになったものが散らばるとやなので一応タッパーのなかで。


 
そして、1週間後…。葉っぱのすきまからみえる白カビチーズのようなかたまり…。おそるおそるあけてみるとこんなかたまりになっていましたー!!


 
やばいかなーとおもいつつ、ビニール袋を手袋がわりに水の中で洗ってみると、表面はカビで固まっているけれど、果肉だったところと渋皮みたいな部分がするっとカカオの豆の部分からはがれていきます。豆もちょっとやわらかくなって、いかにも発酵させました、というかんじ。


これを干します。現地ではすのこ状の机とかに何日も天日干しにするみたいですが、寮にも野口研にもカカオ豆を天日干しにして、人とかカラスとかにとられない場所がありません。悩んだあげく実験機材の関係でもってきていたストッキングにいれて、部屋の内側のドアノブにむすんで、隙間から部屋のそとにだして、ぶら下げることにしました。なんともあやしげな物体です。
いまはまだここまで。次には焙煎して、砕いて、内側?外側?をわけて、内側のみをすりつぶすとカカオリカーというドロドロの液状のものになるらしいです。ここまでいくとあとはいろいろチョコに成形したりココアパウダーにしたりできるみたいで、たまたまあったインターンできていた学生さんから、味を問わなければカカオ豆からチョコを比較的に簡単につくれるという話をきいたので、ガーナですぐにチョコにしてしまうかどうか悩んでいます。