2012年11月16日金曜日

「貝の部屋」

長らく止めててごめんなさい。佐々木です。

今日はガーナ大使館にビザの申請にいってきました。
ただ六本木に提出にいくだけなのに、いろいろと大変で先が思いやられる…
じつは出発まであと3週間はなくて、準備しなきゃいけなくてヤバい。

さて、今日は蚊の話です。
先週は感染研で2日間、研修を受けて、トリパもやりつつ、蚊の飼育を本格的にやっていました。

初日は蚊の採集。朝に感染研にいったらいきなり採集にいくといわれてびっくり。
場所は「林試の森公園」。目黒線 武蔵小山駅です。
公園の排水溝のふたをあけてひしゃくですくったり、草むらにはいって虫取り網ふったり、
あたかも不審者です。
こんな季節なのに、コガタアカイエカを中心にけっこういっぱいとれました。

で、2日目はとってきた蚊の分類。
ボウフラをいくつかの特徴をもとに分類したり、成虫も拡大して観察しました。
カクイカっていう「蚊を食う蚊」がいて、そのボウフラが混ざってると他の種類のボウフラがいなくなっちゃうらしいです。はじめて知りましたー。

さて、前回、池乗さんが書いてくれた医科歯科にやってきたヒトスジシマカは順調に育っております。
学内のとある建物の最上階に寄生虫の部屋(通称、貝の部屋)があって
部屋のなかのバイオトロンっていう気候を調整できる部屋にいます。
こんなとこ。
このなかには、住血吸虫グループのヒラマキガイの水槽がずらっとあって、
水槽にはときどき「セルカリア、注意!!」とか書いてあります。
怖いです。経皮感染だし。

バイオトロンの手前、前室は普通の部屋なんですが、ミヤイリガイと大学院生のペットの外国産ゴキブリがいます。(たしかアルゼンチン)


ミヤイリガイはこの前、ぼくたちが採ってきたやつです。
ゴキブリは昔はなにかの実験に使われていたらしく、バイオトロンの中にいたらしいんですが、
あまりに増えすぎたために前室に移動したそうです。
いまでは院生が愛情たっぷり世話しているだけ。もはやペットです。
今日みたら、なぜか「ミズスマシのノブ君」っていうペットが増えてました。

まあ、なかなかカオスな動物園状態な部屋に新たに加わったのがぼくたちの蚊です。
先週もらってきたときにはボウフラばっかりだったのが、今週初めには全部成虫になりました。
で、産卵させるために、吸血させなきゃいけないんです…。
そのために、ねずみちゃんに協力してもらいました。
絵的にあまりにかわいそうなので、写真は自粛します…。

それから、今日は産卵してもらえるように、ぬらしたろ紙をいれました。
ただ不思議なのが、吸血させる前にすでに別の水の容器に卵があって、すでに幼虫がいること。
吸血しないと産卵しないんじゃなかったのか…?

それにしても慣れって怖いもので、成虫は好きにはならないけど気にならなくなってきたし、
ボウフラは増えて、大きく育ってくのをみてると、わが子の成長をみているようにうれしいです(笑)

昨日今日とトリパの方では電顕を撮る準備をしています。
これはだれかに引き継いで、今晩はこんなところで。

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